ぬまづ茶

 新茶の時期、愛鷹山麓は、一面緑色のジュウタンのようです。

 西浦みかんで有名な沼津ですが、「茶どころ」としても有名! 霊峰富士山を背にした、愛鷹山麓で作られるお茶を是非、味わってください。

ぬまづ茶の歴史

沼津市の二大特産品

 現在、霊峰富士を背にする愛鷹山の南傾斜面には茶園が広く形成され、静岡県内の主要な茶産地となっています。沼津市の耕地の25%を占めるのは600ha余りの茶園。同市南部のミカンとともに二大特産品となっています。

江原素六の功績

江原素六

(明治資料館蔵品)

 この地域で、本格的なお茶の生産が始められたのは、お茶が輸出の花形として脚光を浴びるようになった幕末からで、文久元年に、地域のリーダー的存在の坂三郎が愛鷹山麓に茶園を開いたのが最初でした。 
そして、沼津のお茶とその歴史を語る上で、この地域の茶業の礎造りの最大の功労者、江原素六の名は外せません。素六は教育者、政治家、宗教家として、様々な分野で立派な足跡を残し、多くの人々に大きな感化、影響を与えました。
素六は沼津兵学校の管理、経営を担当していましたが明治維新後の廃藩置県により兵学校は廃校となり、有能であった素六は、政府への出仕の誘いもありましたが、廃藩置県で職を失った人々の行く末を案じ沼津にとどまりました。当時は、帰農という形でしか、職を失った士族を生業につかせる術がなかったため、素六は、士族のリーダーとなり牧畜と茶業を生業とすべく取り組みました。後に、牧畜は廃業に追い込まれましたが、茶業は続けられ、坂三郎などの理解協力を得て、製茶技術の伝習に力を注ぎました。

愛鷹山払下記念碑

 製茶の輸出量は年々増加しましたが、商権を握る業者に利益を牛耳られ、農家は収入が安定せず苦しんでいました。そこで、素六は、地域の有力者である坂三郎らと計り、商権を握るための対米直輸出を実現させました。この先駆的事業は結果として失敗に終わりましたが、その後の茶業の発展を見れば、本県製茶の直輸出の端を開けた功績として、永く賞賛されるべきものです。

 素六の農業関係での最大の功績は愛鷹山官有地の払い下げ運動の成功でしょう。もともと愛鷹山は地元農民が、大切にしてきた入会地でしたが、突然官有地に編入されたり、御料地となったり、利用が不自由になりました。地元民にとっては死活問題であったため、中央工作等を要請された素六は、陳情活動の陣頭に立って尽力し、初めての衆議院選挙には地元民一同から強く推され立候補し、見事当選。そして、長年にわたる運動が功を奏し、総面積4,200町歩の払い下げの許可が得られました。関係町村は、共有地として茶畑などへの開墾等に取り組みました。その恵みが今、連綿と続いて今日に至り、未来へと引き継がれようとしています。

江原素六翁の銅像

 現在でも素六の功績は称えられ、謝恩敬慕の結晶として建立された江原素六翁の銅像の前では、新茶期間近くの3月下旬に、地元手揉み保存会が仕上げた新茶を献ずる式典、献茶式が盛大に開かれ、愛鷹山麓の沼津茶産地の今日の礎を作られた素六に感謝の誠を捧げています。この様に、ぬまづ茶の歴史は、江原素六の歴史といっても過言ではないでしょう。

 近年では、昭和58年・平成8年・平成28年の3度にわたる「皇室献上茶」の栄誉を賜り、また各品評会においても好成績を収めるなど、着実に、独立した「ぬまづ茶」としてのブランドの評価を高めています。また、さらなる可能性を求めて、粉末茶や抹茶の新商品開発にも取り組んでいます。

江原公園で行われる献茶式の様子

荒茶共販委員会と茶業連合会

 荒茶共販委員会は、JAなんすん管内の荒茶製造販売、南駿農協荒茶取扱規定に賛同する40軒の荒茶工場で構成されています。この工場は、荒茶の生産を行っているJAなんすんの組合員、若しくは組合員が運営する荒茶工場を指します。
茶業連合会は、沼津市金岡・愛鷹・浮島地区の27の茶出荷組合です。455軒の組合員で構成され、ぬまづ茶の原料となる生葉を生産しています。

ぬまづ茶の種類

お茶の分類

 お茶は、製造方法の違いから、緑茶(不発酵茶)・紅茶(発酵茶)・ウーロン茶(半発酵茶)の三つに分けられます。

ぬまづ茶の品種

お米に「ササニシキ」、「コシヒカリ」があるように、お茶にも品種があります。

ぬまづ茶の品種:やぶきた・さえみどり・つゆひかり・山の息吹・おくひかり

ぬまづ茶の種類

煎茶  

 日本茶の代表で、最も一般的なお茶。

茶葉は細長く、水色はうすい黄色。お茶本来の甘み、渋みのバランスがよく、香りが高い。

深蒸し茶 

 煎茶と同じ製法だが、お茶の葉を通常の倍以上、じっくり蒸すことで、茶葉は、細かく、水色は鮮やかな緑色。 甘みとコクのあるマイルドな味。手早く味が出るのが特長。

ぐり茶 

 蒸し製の玉露茶。

葉を深く蒸し、製造最終工程が煎茶と異なるため、形状は丸くなり、水色は、爽やかな緑色。甘めで、やわらかな風味でさっぱりした味が特長。

 

お茶の上手な買い方

良いお茶の選び方
良いお茶の葉を選ぶポイントは、見た目(形・色・つや)、香り、浸出した湯の色、味の4つとなります。
煎茶は色が鮮やかでつやのあるもの、玉露はより濃緑で香りの深いものが良質です。見比べて、試飲し、満足いくものを購入しましょう。
またデリケートなお茶の香味は、専門の保存施設で保たれます。オフィスや家庭での購入は必要なだけ、新鮮なものを少しずつ買うのがベストです。
また、1kgのお茶が必要ならば、大袋で1kgより、200gを5袋購入するほうが新鮮なお茶を楽しめます。

お茶の上手な保存方法

湿気を防ぐために、気密性の高い容器を使いましょう。

よく売れるお店で買って、涼しい所に保管し、小出しに使うのがコツです。

湿剤を入れておくのもいいことです。

冷蔵庫を利用するときは、茶罐に入れビニールテープで密封し、他のものの匂いがうつらないよう注意して下さい。

容器は涼しいところにおき、なるべく火や暖房からはなしておきましょう。

大量のお茶を手に入れたときはもちろん、少量買ったときでも、小分けにして缶に入れておきましょう。

ページトップへ